必要条件,十分条件(入試問題)
♪♥ この教材は,高校数学の基本問題のうち,必要条件・十分条件(入試問題)のバックアップおよびマイナーチェンジありのカバー版です.
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【単元の目次】
《数学Ⅰ・A》
数と式根号計算場合の数.順列.組合せ確率2次関数2次不等式集合・命題・条件・証明
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■必要条件・十分条件(入試問題)■
-- 図1 --
• 式の変形で考えるときは,「p⇒q」が成り立つとき,「pはqであるための十分条件」「qはpであるための必要条件」という.
• 図で考えるときは,卵の黄身のように「中に入る小さい方を十分条件」,卵の白身のように「外側の大きい方を必要条件」という.
• pがqの必要条件であるか,十分条件であるかを判断するためには,「とにかくpとqの間に2つの矢印を書く」「どちら向きの矢印が成り立つかを調べる」
(※図1の「十要は重要」の向きを見る事)
• 右図のように「p→q」が成り立ち,「q→p」が成り立たない場合は,「pはqの(pはqであるための)十分条件である」という.
• 右図のように「q→p」が成り立ち,「p→q」が成り立たない場合は,「pはqの(pはqであるための)必要条件である」という.
• 両方とも成り立つ場合は「必要十分条件」,どちらも成り立たない場合は「必要条件でも十分条件でもない」という.
難易度の目安
基 本:★☆☆
普 通:★★☆
やや難:★★★
【問題1】★☆☆
 条件「x4=1」は条件「x=1」の必要条件か,十分条件か,必要十分条件か,あるいあはそのいずれでもないか,答えなさい.
(2000年度名古屋学院大 経済学部)
[解説を読む]
【問題2】★☆☆
 つぎの1から6の文中の空欄にあてはまるものを後述の選択肢(1)~(4)のうちから1つ選び,番号で答えなさい.文中x, yはともに実数とする.
1. 「x>0」は「x≧0」のための
2. 「x=0」は「x2+y2=0」のための
3. 「xy=0」は「x=0かつy=0」のための
4. 「x2+y2=1」は「x+y=0」のための
5. 「すべてのxについてxy=0である」は「y=0」のための
6. 「(xy)2が無理数である」は「xまたはyが無理数である」のための
[選択肢]
(1) 必要十分条件である
(2) 十分条件であるが必要条件ではない
(3) 必要条件であるが十分条件ではない
(4) 必要条件でも十分条件でもない
(2009年度慶應義塾大 環境情報学部)
[解説を読む]

【問題3】★☆☆
 x, yが実数であるとき,次の文中の空欄に当てはまるものを,下の1, 2, 3, 4から1つ選べ.
(ⅰ)
x+y>0かつxy>0」は,「x>0かつy>0」であるための

(ⅱ)
x+y>2またはx+y<−2」は,「x>1かつy>1」であるための

(ⅲ)
|x|<1かつ|y|<1」は,「xy+1>x+y」であるための

(ⅳ)
y≦x2」は,「y≦x」であるための

(ⅴ)
x2+y2<2」は,「|x|+|y|<2」であるための

1. 必要十分条件である
2. 必要条件であるが,十分条件ではない
3. 十分条件であるが,必要条件ではない
4. 必要条件でも十分条件でもない
(2011年度成蹊大 経済学部)
[解説を読む]
【問題4】★☆☆
 実数aに関する条件p, q, rを次のように定める.
p : a2≧2a+8
q : a≦−2またはa≧4
r : a≧5
(1) 次のに当てはまるものを,下の⓪~③のうちから一つ選べ.
pqであるための
⓪ 必要十分条件である
① 必要条件であるが,十分条件でない
② 十分条件であるが、必要条件でない
③ 必要条件でも十分条件でもない
(2) 条件qの否定を,条件rの否定をで表す.
 次のに当てはまるものを,下の⓪~③のうちから一つずつ選べ.ただし,同じものを繰り返し選んでもよい.
命題「pならば」は真である.
命題「ならばp」は真である.
qかつ   ① qまたは
かつ  ③ または
(2009年度センター試験)
[解説を読む]
【問題5】★☆☆
 自然数nを自然数mで割った余りr ( 0≦r<m )
n mod mと書く.x, yは0以上の整数として,つぎの8つの条件のそれぞれが x mod 2=y mod 2 の必要十分条件であるかどうかを判定せよ.もし,必要十分条件なら1を,そうでなれけば0を対応する解答欄にマークしなさい.
1. x+yは奇数である.

2. x+yは偶数である.

3. xyは奇数である.

4. xyは偶数である.

5. 3x+7yは偶数である.

6. (x+1)y2は奇数である.

7. x+yおよびはxyはともに偶数である.

8. xyは4で割り切れない偶数である.

(2009年度慶應義塾大 総合政策学部)
上記の※印の部分は,原文を訂正した結果
[解説を読む]
【問題6】★☆☆
 a, bを有理数とする.次の命題(1), (2)はそれぞれ「a+bが整数である」ための
「必要条件であるが,十分条件でない」,
「十分条件であるが,必要条件でない」,
「必要十分条件である」,
「必要条件でも十分条件でもない」
のいずれであるかを述べ証明せよ.
(1) 「a, bはともに整数である」
(2) (1)または「a, bはいずれも整数ではない」
(2000年度山口大)
[解説を読む]
【問題7】★★☆
 実数x, yに対して,「x=1でないかまたはy=1」は(x−1)(y−1)=0であるための(ⅳ). 
(a) 必要十分条件である
(b) 十分条件だが必要条件ではない
(c) 必要条件だが十分条件ではない
(d) 必要条件でも十分条件でもない
(2011年度北見工業大)
[解説を読む]
【問題8】★★☆
(3) 有限集合Aの要素の個数をn(A)と表すことにする.
 2つの集合A, Bについて
n(AB)≦n(A)は,AB=Øであるための
n(A)+n(B)≦n(AB)は,n(AB)=Øであるための
n(AB)≦n(A)は,ABであるための
n(AB)≦n(AB)は,ABであるための
 ただし,には,次の選択肢の中から適切なものを選び,その記号(ⅰ),(ⅱ),(ⅲ),(ⅳ)のいずれかを書け.
(ⅰ) 必要条件であるが十分条件ではない.
(ⅱ) 十分条件であるが必要条件ではない.
(ⅲ) 必要十分条件である.
(ⅳ) 必要条件でも十分条件でもない.
(2021年度神奈川工科大)
[解説を読む]
【問題9】★★☆
 rは正の定数とする.実数x, yに関する条件p, qを次で定める.
p : −5≦x+y≦5かつ−5≦x−y≦5
q : x2+y2−2x−4y+5≦r2
(ⅰ) 「pqであるための必要条件である」ような正の定数rの範囲はである.
(ⅱ) 「pqであるための十分条件である」ような正の定数rの範囲はである.
(2021年度東海大学 医学部)
[解説を読む]
【問題10】★★★
 a, b, cを定数とし,a≠0とする.条件p, q, r, s, tを次のように定める.
p: 方程式ax2+bx+c=0は異なる2つの実数解をもつ
q: 座標平面で関数y=ax2+bx+cのグラフはx軸と異なる2点で交わる
r:ac<0である
s:b2−ac>0である
t:(a+b+c)(a−b+c)<0である
 このとき,qprqsptq
①必要十分条件である②必要条件であるが,十分条件でない
③十分条件であるが,必要条件でない④必要条件でも十分条件でもない
(2014年度金沢工業大)
[解説を読む]

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